イタリア旅行記 1 旅立ち

さて、出発は成田空港からである。まず、一旦フィンランドまで行き、そこから乗り継ぎでイタリアローマに向かうと言う航空券であった。
 飛行機に乗り込むと、隣に自分と同じ年齢くらいの若い女性が座った。もともと、僕は人見知りするタイプでもあったし、話すきっかけをずっと探していたのだけれどもなかなかそのタイミングが見つからなかった。
 これから10時間ほどのフライトの間、全く話さないというのもどこか居心地が悪いし、少し相手にも失礼な気がした。そこで、最初の機内食を食べ終わったときに、思い切って話しかけてみることした。
 「(旅行は)お一人ですか?」
話しかけると、ぱっと表情があかるくなり、気さくに会話に応じてくれた。
彼女は、僕の乗継ぎ地であるフィンランドに滞在するようで、かつてフィンランドに留学したときに知り合った留学生の家に1ヶ月ほど泊めてもらうのだという。フィンランド自体ぼくはあまり知らなかったので、興味深くきいていると、フィンランドは自然が多く、また人が温和で、優しい人が多いのだと言う。北欧諸国は福祉が充実していて、格差が少ないのでそういう国民性になっているのかもしれないなと思った。ぜひ、1度フィンランドに行ってみたいものだ。
 そのあと、地球の歩き方を読み、3回目のアナと雪の女王をみたり、うたた寝したりしているうちにフィンランドの空港についた。
 フィンランド空港の中は、木目を貴重としたデザインになっておりどこか北欧を感じさせる空間になっていた。